毛糸は動物たちの住処で性質が変わる

こんにちは!

3月も終盤で桜が咲き始め、各地ではお花見シーズン、服も薄着となってきましたね。

 季節は逆行しますが、今回は「毛糸」についてのお話です。

毛糸の種類

秋から冬にかけて季節が寒くなる時期に、あたたかさを与えてくれるのが毛糸素材でできているセーターやマフラー、コートなどの服です。

暖かさが続く毛糸を供給してくれる動物たちに感謝です。

karapaia.com

まず、一口に「毛糸」といっても素材は様々なため、詳しく調べてみました。

アルパカ

南米アンデスに住むアルパカは、過酷な自然環境から身を守るため、非常に細かい毛を持っているのが特徴です。

柔らかさだけでなく滑らかさもあり、毛の内側には空洞があるため、暖かい空気がとどまり非常に保湿性にも優れています。

アルパカの毛の良いところは、他の毛糸の素材になる毛と比べて、丈夫で収縮性が少ないためか毛玉がほとんどできないところです。

 

アルパカの毛は、2年に1度のタイミングで刈り取りが行われます。 1回の採取量はおよそ3kgほどになり、1匹の生涯刈り取りには、3~4回ほど行われます。

 

また、アルパカは昔から毛を服として利用するため品種改良が続けられていたため、現在のアルパカは毛を刈らないと毛が伸び続けてしまうそうです。

背中や首まわりの毛が最も高価であり、腹や足と地面に近づくにつれ価値が下がっていきます。

カシミア

カシミアは、家畜のヤギの一品種であり、チベット及びインドのカシミールの原産のヤギから取れる毛のことを指します。

毛は白色のものが多く、絹糸状で高級織物の原料となります。

 

カシミアは実は、産毛オンリーでできています。

カシミアは、寒暖の厳しい環境の下で生息しているため、地肌に近い内側はふわふわのうぶ毛、外側は体温を逃さないよう剛毛でガードしています。

ふわふわのうぶ毛が生え変わる、春の時期に落ちている抜け毛や櫛ですいて集め、カシミアになります。

 

繊維の宝石とも呼ばれるカシミアは、保湿性と吸水性が高く、汗をかいても吸収・発散され、毛質は細く柔軟であり独特なぬめりを持っています。

1頭から150グラム~250グラムしかとれず、セーターを作るには4等分のカシミアが必要です。

生産量の少なさから高価であり、また水には弱いため、雨の日や雪の日にはカシミアのものでお出かけしないほうがよいでしょう。

キャメル

キャメルは、主にモンゴルの厳しい環境に生息しているふたこぶラクダの柔らかい方の毛でできています。

羊毛に似た細い毛が特徴で、丈夫で毛と毛の間に空気を含むことで盛り上がる性質をもち、吸湿性、保湿性、弾力性、手触りが柔らかいです。

 

吸湿性は現存する線維の中では一番優れています。 吸湿性と発熱性が優れていることから、キャメルは常に乾いた状態になる性質を持ち、放湿性が高いため寝具に使うと寝床内が常にサラッと気持ちいいです。

キャメルは春の抜け毛の季節に抜けた毛を拾い集めます。

まとめ

住んでいる環境によって毛の性質が違うのが面白いです。寒さから身をまもるためふわふわの毛をもっているのですね。

それなら気になる部分を冷やせば毛が増えるのでは、と邪なことを考えるパパハゲでした。